沖縄の黒糖が島によって色や味わいが異なることを知っていましたか?
筆者は先日一人旅で沖縄を回った際、この事実を知りとても驚きました。そこで、今回は沖縄にある3つの島の黒糖を比較しました。産地による黒糖の味の違いや使い方が分かれば、より黒糖に対する理解が深まり、黒糖の使い道が広がりますね。
沖縄黒糖はどうやってできるの?
原材料はサトウキビ
サトウキビはイネ科の作物で、沖縄を含む熱帯・亜熱帯地域で育てられます。甜菜と同様にサトウキビは砂糖の原料として知られています。沖縄黒糖は各地域で採られたサトウキビを原材料に作られます。
2~3mほどの高さを持つサトウキビは収穫されると、小さく切断、搾汁されます。沖縄黒糖は新鮮なサトウキビの汁から作られるため、切断後は手早く加工していくことが重要になります。
煮詰めて作られる?
新鮮なサトウキビの汁は、アクや不要物を取り除きながら煮詰めていきます。煮詰めた液は空気を混ぜ込みながら攪拌し、温度を下げていきます。空気を混ぜ入れることで黒糖の結晶化が進み、美味しい黒糖に繋がります。
島別沖縄の黒糖3種類を比較
島ごとにサトウキビの品種や土壌、加工法が多少異なるため、黒糖の色や味に違いがあると言われています。島固有の黒糖の味はどのように異なるのでしょうか。今回は、波照間島・小浜島・与那国島の3つの地域の黒糖を比較してみました。
波照間島産の黒糖
3つの産地の黒糖の中で、最も色が薄く黄土色をしていました。ガリガリとした歯ごたえがあり、甘味が強いのが特徴的。この歯ごたえがとても魅力的です。多くの人は、これが一般的な黒糖だと認識することでしょう。
波照間島産の黒糖はミネラルたっぷりなので、少し苦味や雑味を感じることがあります。料理に使えば、ミネラルがコクを出して美味しくなりますね。いつもの砂糖の代わりに波照間島産の黒糖を使ってみてはどうでしょうか。
小浜島産の黒糖
茶色くサクサクホロホロとした食感の黒糖です。甘味も強いが波照間島産より香りが豊かで、口に入れるとサラッと溶けていき黒糖の香りがフワッと香るのが印象的でした。クセもなく後味もスッキリとしています。
小浜島産のサトウキビは1本1本丁寧に手刈りで収穫しているため、空気に触れる面積が少なく、高い鮮度を保ったまま加工することができるそうです。鮮度の高さが黒糖の香りを増しているのかもしれませんね。
与那国島産の黒糖
黒茶色でしっとりとした食感を持っています。甘味が控えめで酸味・塩味を感じます。筆者らは与那国島の黒糖の味は味わったことが無かったため、一般的な黒糖との味の違いに驚きました。
与那国島は海と山に恵まれ、土壌にはミネラルが豊富に含まれています。ミネラルを多く含む与那国島の黒糖は塩気が強めなので、疲れている時やスポーツの後にピッタリです。
おわりに
いかがでしたか? 今回は、沖縄黒糖を買うなら知っておいて欲しい島別の黒糖の見た目・食感・味の比較について紹介しました。
料理やお菓子作りの際にも、それぞれの黒糖の魅力を知ることで使い方の幅が広がりますね。黒糖が産地によって味わいが異なることを知らなかったという人は、是非比較してお気に入りの黒糖を見つけてみてください。