ロシアの家庭料理「ピロシキ」を知っていますか? 外がパリッパリで中がモチモチな皮の中に、様々な具材包まれています。そんなピロシキの具材には、何を入れるのが良いのでしょうか。
今回は、シンプルな味付けの本格ピロシキ、日本独特の春雨ピロシキ、カレーパンの元祖と言われるカレーピロシキを作っていきます。どのピロシキがあなた好みでしょうか。これでピロシキが身近なものになりますね。
ピロシキとは?
ピロシキとは、ロシアの家庭料理の一つです。小麦粉を練った生地に様々な具材を包み、オーブンで焼くか油で揚げて作られます。ロシアの家庭では油で揚げずにオーブンで焼くのが一般的であるそうです。
日本では春雨やシイタケなどを詰め、中華風の味付けになっていることが多いですが、ロシアでは特に具材が決まっている訳ではなく、ジャムやフルーツを包んだものもあります。中身はなんでもあり!というのがピロシキの面白いところですね。
皮のパリパリが美味しい!ピロシキ生地の作り方
生地の材料
生地はパンを作る要領で、小麦粉・砂糖・塩・イーストなどを混ぜ合わせて作ります。今回は、サクサクとしていて軽い生地に仕上げるため、小麦粉は強力粉と薄力粉を1:1でミックスさせて使用しました。
材料(12個分) | 用量 |
---|---|
強力粉 | 150g |
薄力粉 | 150g |
砂糖 | 20g |
塩 | 5g |
ドライイースト | 2g |
牛乳又は水(40℃に温めたもの) | 180cc |
バター | 10g |
牛乳(または水)は、温めることで生地の発酵を促進できます。ピロシキをよりヘルシーに仕上げたい場合は、バターをオリーブオイル等の植物油に置き換えましょう。
手順
生地を作る手順を見ていきましょう。
材料を全て量り取り、バター以外をボウルに入れていきます。牛乳(または水)は温めてから加えましょう。
生地がまとまってきたらバターを加えてさらに混ぜていきます。
生地がまとまったら、一次発酵をします。乾燥しないように蓋をして、温かい場所に置いておきます。
※一次発酵をしている間に、ピロシキの具を作りましょう。おすすめレシピは、記事の下部で紹介しています。
30~1時間で2倍の大きさに膨らんだら、一次発酵は終了です。グーパンチで生地を殴り、ガス抜きをしましょう。
ガス抜きした生地を12分割して、1個ずつ丁寧に丸めます。その間も生地は乾燥していくので、硬く絞った濡れ布巾などをかぶせておきましょう。
丸く成型した生地は乾燥を防ぎながら、ベンチタイムを15分程度取りましょう。
ベンチタイムが終わった後は、麺棒で生地を伸ばして具を入れて包みます。
形は自由ですが、綴じ目が開かないようにしっかりと繋ぎ合わせましょう。
ピロシキの具を入れたら、早速油で揚げていきます。揚げる前に再度綴じ目を押さえてから、静かに油に入れましょう。
火力は中火~弱火で、こんがりとしたキツネ色がついたら完成です。
ピロシキの具が気になる!
ピロシキの中には何を詰めようか迷いますよね。そこで、今回は本場の本格ピロシキから日本風のアレンジまでできるように3つのピロシキを作ってみました。筆者は野菜が好きなので野菜多めですが、自分好みにアレンジして作ってくださいね。
シンプルが美味しい本格ピロシキ
牛肉と玉ねぎというシンプルな材料から作るピロシキは、余計な味付けや食材がないので素材の良さを存分に味わうことができます。一口噛むごとに肉汁が溢れ出します。外がサクサク、中がモチモチな生地が食べる楽しさを感じさせてくれると同時に、素材の旨みを引き立ててくれるので病みつきになる味わいです。
材料(4個分) | 分量 |
---|---|
牛豚合挽き肉 | 70g |
玉ねぎ(みじん切り) | 玉ねぎ1/2玉 |
塩 | 少々 |
コショウ | 少々 |
材料も少なく、フライパンで炒めるだけなのも良いところ。フライパンで炒めたときに水分が出てきてしまった時には、肉を入れるタイミングで小麦粉を少し入れて炒めましょう。生地で包むときにはポロポロと中身が落ちてしまうので、餃子を作るように端からくっつけていくと良いでしょう。
おなじみの味!春雨ピロシキ
春巻きを想像させる日本風ピロシキ。甘辛で親しみやすい味付けなので、飽きずに何個でも食べられそう。たくさんの具材が入っているので、食感も楽しみながら食べることができます。野菜と肉の旨みを吸った春雨が美味しいですよ。実は春雨をピロシキに入れているのは日本だけで、本場のピロシキには春雨は入っていません。
材料(4個分) | 分量 |
---|---|
牛豚合挽き肉 | 70g |
玉ねぎ(みじん切り) | 玉ねぎ1/2玉 |
人参(みじん切り) | 人参1/2本 |
春雨(割ったもの) | 約5g |
醤油 | 小さじ1 |
酒 | 小さじ1 |
オイスターソース | 小さじ1 |
中華だし | 少々 |
野菜と春雨を一緒に炒めた後、肉を入れて味付けをしたら完成。野菜はキャベツやシイタケなどを入れても美味しそうですね。春雨が余分な水分を吸ってくれるので生地に包むときも汁が溢れ出す心配はありません。
元祖カレーパン!スパイシーピロシキ
皆さんおなじみのカレーパンは、なんとピロシキをモチーフに作られたという説があります。スパイシーピロシキは、中にドライスパイスカレーを詰め込んで揚げた一品。噛むたびにスパイスの香りが口に広がりとても美味しかったです。サクサクの生地とカレーはベストマッチでした。今回はピロシキの中身をカレーのみで作りましたが、チーズなどを入れてもまた美味しそうですね。
材料(5個分) | 分量 |
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牛豚合挽き肉 | 70g |
玉ねぎ(みじん切り) | 玉ねぎ1/2玉 |
じゃがいも(みじん切り) | じゃがいも1/2個 |
トマト缶 | 100g |
カレー粉 | 小さじ1~ |
にんにく | 1/2片 |
塩 | 少々 |
コンソメ | 少々 |
玉ねぎとじゃがいもを炒めた後、挽肉を入れます。火が通る前に塩少々を振りかけて、軽く下味をつけると美味しくなります。挽肉に火が通ったら、トマト缶を入れて弱火で煮込んでいきます。カレー粉・コンソメ・塩で味を整えましょう。旨みをさらにプラスしたい時は、砂糖を隠し味に入れるのもおすすめ。最後に水分がなくなるまで煮詰めたら完成です。
おわりに
いかがでしたか? 今回はロシアの家庭料理「ピロシキ」を紹介しました。外がパリッパリで中がモチモチな皮の中に包まれる様々な具を自分なりにアレンジするのも面白そうですね。
ただ美味しく食べるだけでなく国の歴史や家庭料理なども調べてみてください。食べ物を通してその国のことについて知れるのも食の良いところですね。